このピアノは、既に紹介した
ロマンティカ復刻版の元になったアップライト・ピアノで、
ルノアールの絵画に描かれているものより20〜30年後に製造されたものです。
この楽器は当時のものより、さらに大型化して、近代的な構造を持っています。
楽器全体には貴重なクルミ材をふんだんに使用し、全面と側面に木目の向きを菱形状の寄木にした非常に凝った外装で、
現在ではもう同じものを作る事のできないと思われる逸品です。
この瀟洒なピアノは一見特注品のように見えますが、1905年の同社のカタログでは標準基本デザインとして掲載されています。
このピアノは、このピアノを知る技術者の間でも異口同音に、有数のヴィンテージ・プレイエルの中でも、
傑出したすばらしい響きのプレイエルと賞賛されています。
また、構造上の特徴として、通常の新しいピアノに搭載されている3本ペダルの場合、 その真中のマフラーペダル(弱音ペダル)と同じ機能がこのピアノにも付いていますが、
このピアノの場合の操作はペダルではなく、鍵盤部分裏の手動のレバーで操作する仕掛けになっています。
また、この楽器は単にアンティークとしてだけではなく、現役の実用的な楽器としての価値を持っており、
定期的に調律・調整、またハンマーや弦が消耗した場合は、適切な時期に交換すると言ったオーバーホールをするなど、
適切に管理をして、まだまだ長くご使用頂ける逸品です。
黄金時代に製造された、名器と呼ばれるピアノ達は、精製された材料、製造技術の高さに伴って、極めて長い寿命を有しています。
ご興味のある方は、是非一度、ご指弾してみませんか?
あなたも、その音色から鮮やかに、いにしえの優雅なパリを堪能されることでしょう!!