和泉清孝ベルギー便り http://www.kunitachi-gakki.co.jp/izumi/index2.html ベルギーを中心に活動するピアニスト、和泉清孝の活動をご紹介いたします。 ja 和泉清孝ベルギー便り 2010-03-10+09:00 2月10日 ブリュッセルにてピアノデュオ・リサイタル http://www.kunitachi-gakki.co.jp/izumi/archives/003800.html
 王立古典美術館はブリュッセル中央駅から近くにある、とても重要な、そして大きな美術館です。当然ながら旅行ガイドブックにも詳しく載っています。今までここを訪れたのは一度だけで(12年前)、その時は演奏会だけを聴いて帰ってしまったので、ここの絵画を見たことはありませんでした。そして今回もピアノ演奏だけをして帰ってしまったので、ここにはもう一度必ず美術鑑賞のために戻って来る必要があります。後日ガイドブックを読んで、見逃したものが非常に大きかった事を知りました。

 とても豪華な造りのホール、素晴らしい音響。全てが昔のままです。その当時非常に強い印象を受けたので、全てをはっきりと覚えていたのです。この日は主催者の希望により、前半は僕の独奏でシューマンを、後半はピアノ・デュオでヨンゲンとラフマニノフを演奏しました。色々な思いがあり、演奏会の二週間前からいつになく緊張していました。演奏会でこれ程までに緊張するのは久しぶりの事で、良く眠れない日が続き、まるで初めて演奏会に出演する時のような心境でした。演奏会を無事に終える事ができ、聴衆から大きな拍手を貰った時には、内心ホッとしました。僕を1人前のピアニストに育てて下さったケンデ先生夫妻には、もう一度心から感謝の念を述べたいと思います。

また次回この素晴らしいホールで演奏できるのを、楽しみに待つ事にします。


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和泉清孝ベルギー便り 2010-03-10+09:00
1月22日 アントワープにてピアノ・デュオの演奏会 http://www.kunitachi-gakki.co.jp/izumi/archives/003745.html
 実はこの演奏会の10日程前に、1つの出来事がありました。これはとても強く印象に残った出来事なので、この日記に書く事にしました。

 約2年前に、元ベルギー国大使であったヴァンデルリンデン氏の90歳の記念音楽会で演奏した事があります(2年前の日記参照)。そのヴァンデルリンデン氏にもう1度お会いしたのです。  ある日の夜、氏のご家族から連絡を頂きました。ヴァンデルリンデン氏は実は末期の癌で、いつ何が起きてもおかしくない状態だというのです。そして、氏の最後の望みが僕のピアノ演奏を聴く事だと。その数日後に僕はヴァンデルリンデン氏の家にいました。家というよりは、お城のような立派な建物で、リビングにはグランド・ピアノがあり、素敵な絵画が飾られていました。以前はこの部屋でサロン・コンサートが頻繁に催されていたそうです。ご家族の計らいでそこには既に多くの友人達が駆けつけていました。つまり、ここで僕のサロン・コンサートが行われたのです。ヴァンデルリンデン氏は歩く事はもう無理なご様子で、車椅子に座っておられましたが、思いの他お元気そうに見えました。急な出来事だったので、特別な曲を準備する事は出来ず、その時手の内に入っていた、ショパン、グリーグ、デュルレの小品を演奏しました。最初に、グリーグを弾くと言った時にはとても嬉しそうなジェスチャーをなさり、ショパンの演奏では、最後の和音を弾く前に「ブラヴォー!」の叫び声。演奏会を堪能して下さったようです。演奏会の後には皆の前で短いスピーチをし、とても気丈に見えました。 この日は大雪で、外は真っ白な銀世界です。一室から大きな庭が見え、この雪景色の美しさには思わず声を失いました。耳元で誰かが言います。「雪は全ての音を吸い取ってしまう。その後には静寂だけが残る」と。その通りだと思いました。

 それから数日が経ち、ヴァンデルリンデン氏が亡くなった事を聞きました。あの演奏会の日の夜に亡くなったそうです。ご息女が仰いました。「最後に素敵な贈り物を貰えて、彼は幸せでした。有難う。私はあの日の事を一生忘れないでしょう。」 人生の最後まで音楽を愛し続けた、ヴァンデルリンデン氏。心よりご冥福をお祈り致します。僕もあの日の事は一生忘れられないと思います。


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和泉清孝ベルギー便り 2010-02-06+09:00
12月21日 エラスムス・アンサンブルのクリスマス・コンサート http://www.kunitachi-gakki.co.jp/izumi/archives/003684.html  25日のクリスマスに先立って、演奏会が行われました。このエラスムス・アンサンブルは昨年発足した室内楽のグループで、僕は発足時からピアノを担当しています。過去2回の演奏会はいずれもヴィオラ、クラリネットとの共演でしたが、今回はヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ギター、ソプラノ歌手など他のメンバーも参加しました。彼らとは初めての共演となりました。このアンサンブルは変幻自在で、演奏会、演奏曲目により編成も異なります。来年には弦楽四重奏の演奏会も1つ予定されていて、この時には僕は演奏しません。

 今回はクリスマスを祝い楽しむ為に、有名な曲が多く演奏されました。ヴィヴァルディの「ギター協奏曲」、モーツァルトの「フィガロの結婚」からのアリア、サン・サーンスの「白鳥」など、そして僕はショパンの「幻想即興曲」とリストの「愛の夢」を演奏しました。これらの曲は全て主催者からの依頼によるものです。1つの演奏会で独奏と伴奏の両方を担当し忙しい演奏会でしたが、それなりに楽しむ事が出来ました。会場はアントワープの街の中心にある劇場で、とても乾燥した響きではありましたが、美しいホールでした。写真はプロのカメラマンが撮っていたようなので、届き次第掲載致します。

 ベルギーでは、先週降った雪がなかなか融けずに、とうとうクリスマスまで残りました。そのお陰で文字通り、美しいホワイト・クリスマスとなりました。25日のクリスマスの日には例年通りにホーべの教会で合唱団‘カンタービレ’とのミサを演奏し、今は冬休みを満喫しております。

 本年も一年間、大変お世話になりました。また来年もどうぞよろしくお願い致します。それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。

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和泉清孝ベルギー便り 2009-12-29+09:00
10月4日 三島での演奏会 http://www.kunitachi-gakki.co.jp/izumi/archives/003548.html
 演奏会では、僕のソロに始まり、後半は現在ヨーロッパで、活動を展開しているポリーナ・チェルノヴァ女史とのデュエットで(ちなみに女史とはこの度、人生のパートナーとしても共に歩む事に成りました)、曲目は、ショパン、グリーグ、メンデルスゾーン、ビゼー、フォーレを演奏しました。ピアノデュオは、一般的には未だ普及していない曲目が大半ですが、多くの音で表現できる利面性が楽しめます。  今回の日本への帰国では、運が悪く台風が上陸しましたが、それでも修善寺や湯河原の温泉を楽しむ事が出来ました。滞在最終日には、友人の結婚披露宴でピアノを演奏させて頂き、友人の人生の出発に花を添える事が出来ました。

 来年も一層の精進の成果を皆様に聞いて頂ければと思います。そうして、皆様にお会いできる事を愉しみにし、皆様の健康とご多幸を祈っております。

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和泉清孝ベルギー便り 2009-10-28+09:00
9月25−27日 合唱旅行 http://www.kunitachi-gakki.co.jp/izumi/archives/003479.html
更に運が良い事に、僕等が訪れた日に丁度2年に一度のお祭りが行われていたのです。これは中世時代の人々の生活や祭りを再現したもので、全ての住人がその時代の衣装をまとい(観光客以外は)、その当時の音楽や踊りを披露していました。その時代の食べ物(パリパリに焼いたパンに煮込んだベーコンと野菜を載せたもの)も配られていて、僕も試食させてもらいました。不思議な味でしたが結構おいしかったと思います。

踊りの際には、民族衣装をまとった人々の間に混ぜて頂き、一緒に踊らせて頂きました。その当時の楽器の中ではバグパイプが中心だったそうで、これには驚きました。というのも、バグパイプは典型的なスコットランドの民族楽器だと思い込んでいたからです。中世には、ここベルギーでもこの楽器が演奏されていたのです。

 泊まったホテルは街から5キロ離れた所の小さな村で、ここでは素晴らしい展望を満喫する事ができました。

最後の日に、このホテルの目の前にある教会でミサの演奏をして帰途につきました。


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和泉清孝ベルギー便り 2009-10-01+09:00