
この美術館はアントワープの中で最も大きい美術館で、バロック時代の大画家、ルーベンスの絵画を多く所蔵しています。また建物自体がすでに立派な「美術館」で、荘厳な雰囲気を漂わせています。ここでは、4年程前に1度演奏する機会があったのですが、その時はルーベンスの絵画が並ぶ「ルーベンスホール」での豪華な演奏会でした。今回は残念ながらルーベンスではなく、他のベルギーの画家達の絵画が飾られている別のホールでの演奏となりました。それでも、絵画に囲まれて演奏できる事はこの上ない幸せだと思います。写真を見て頂ければ、皆様もそう思われるでしょう。
この演奏会の主旨は、「ハンガリーの大作曲家、リストのアントワープ訪問を辿る」というものでした。リストと同じロマン派時代に、べノワという作曲家がアントワープにいました。この人はアントワープ王立音楽院の創立者で、初代の学長、しかもリストの大親友だったそうで、この友人を慕ってリストは何度もアントワープへ足を運んだそうです。 このリストの足跡を絵画と音楽で辿るのが今回の目的だったので、人々はまず美術館の絵画を鑑賞し(何の絵を鑑賞していたのか、僕には分かりませんでした。まさか、ルーベンスの絵ではないと思うのですが)、最後にリストの音楽を聴いて幕を閉じるというものでした。僕等がその演奏会を任されたのですが、ここで1つ問題があったのです。主催者から演奏依頼されたリストの連弾曲だけで演奏会をやる事に少し無理があり(色々な理由があるのですが)、これで聴衆に満足してもらえるのかという疑問もあり、よくよく考えた結果、僕等の判断でメンデルスゾーンの 「真夏の夜の夢」を最後に弾く事にしました。「メンデルスゾーンもリストの親しい友人であった」とこじつけて。。。。。
演奏会は成功だったようです。皆さんとても喜んでくれました。主催者の反応はというと、「メンデルスゾーンは素晴らしかったわ!リストの曲よりも好きだわ!素晴らしい演奏会を有難う!」 全てがうまく収まりました。

リストはピアノ独奏用には多くの名曲、大曲を生み出したのですが、連弾曲はまだ余り知られていないようです。もちろん素晴らしい音楽なのですが。僕は個人的にはリストも好きです。


